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隈研吾設計のV&Aダンディー、レゴ商品化目指す動き

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英スコットランドの美術館「V&Aダンディー」をレゴ製品にしようというキャンペーンが進んでいる。設計したのは日本人建築家の隈研吾氏で、隈氏自身も支持を表明した。実現すれば、レゴの建築シリーズでスコットランドの建物を題材にした初のセットになる。

何が起きたのか

きっかけは、ウェブ制作会社「532 Design」の創業者ブライアン・マクニコル氏が組み上げた2900ピースの模型だ。V&Aダンディーの姿を再現したこの小型模型は現在、同館内で展示されている。模型はレゴ社の「レゴ アイデア(Lego Ideas)」に応募済みだ。これはファンが作った試作品に一般の人が投票するデンマークの同社の公式プラットフォームで、1万人の支持を集めると、同社の審査委員会による商品化の検討対象になる。キャンペーンは地元の学校からの応援も受けて、これまでに2800票あまりを集めており、来年まで続けられる。

マクニコル氏は、写真と美術館の3D映像を細かく参照しながら模型を組んだといい、帯状のパネルが積み重なる角張ったファサードこそが、この建物がレゴでの再現に珍しく向いている理由だと語る。ダンディー市のウォーターフロント地区のアプリに入っている美術館の3Dモデルを回しながら、あらゆる角度から縮尺と角度を確かめて組んだという。

背景

V&Aダンディーは、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)の分館として隈氏が設計し、2018年にダンディーの水辺に完成した。隈氏にとって英国で最初の建築で、いまでは街を象徴する存在になっている。スコットランドの海岸の断崖を思わせる外観は、水平の帯状に並べた2500枚のプレキャストコンクリート板をまとった、角張った2つの棟でできている。

隈氏は、自分の建物がレゴで再現されるのは光栄で、マクニコル氏の再現ぶりに感心したと述べ、キャンペーンを後押ししている。この建物を、川の上に世界との交易路が栄えたダンディーの歴史を映して「街が世界とつながる門」にしたいと考えてきたといい、公式のレゴセットになれば世界中の人がダンディーのランドマークを組み立てることになる、と期待を語った。学校の子どもたちを含めて街ぐるみで応援されていることを喜び、1万票に届くまで支持が続くことを願っているという。

レゴの建築ものでは最近、同社史上最多の1万2060ピースからなるサグラダ・ファミリアのセットが発表されたほか、今年のワールドカップに合わせて130万個のブロックでできた巨大なトロフィーがニューヨークに作られている。

日本にとっての意味

隈研吾氏は海外で最もよく知られた日本人建築家の一人で、V&Aダンディーはその代表的な海外作品として紹介されることが多い。もしこのキャンペーンが1万票に届いて商品化されれば、日本人建築家の建築が、建築専門誌や美術館という枠を超えて、玩具売り場という全く別の経路で世界中の家庭に届くことになる。子どもや玩具愛好家が、隈氏の名前を意識しないまま日本人建築家の作品に触れる機会が生まれる。

また、地元の学校を巻き込んで「自分たちの街の建物をレゴにしよう」と投票を集めるこのキャンペーンは、市民が建築を誇りとして共有する仕掛けとしても面白い。日本にも世界的に知られた現代建築は数多くあり、地域ぐるみで建築への愛着を形にするやり方として参考になる事例だ。