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ボツワナ、ロシア軍参加を目指した自国民8人を空港で足止め

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ボツワナ政府は、ロシア軍に加わろうとしていた自国民8人を、国内および南アフリカ、エチオピアの空港で出国直前に足止めしたと発表した。政府によれば、偽装した求人や研修の勧誘によってロシア軍への参加を持ちかけられた自国民はこれまでに22人にのぼるという。

何が起きたのか

ボツワナのフェニョ・ブタレ国際関係相は現地時間の21日(金)、国会でこの問題を報告した。ブタレ氏によると、同国の首都ハボローネにあるサー・セレツェ・カーマ国際空港、南アフリカ・ヨハネスブルクのORタンボ国際空港、エチオピア・アディスアベバのボレ国際空港の3か所で、ロシア軍への参加を目指していた自国民8人を「出発の間際、まさに戦争の仕組みに送り込まれる直前」に引き止めたという。同氏は、近隣国との緊密な協力と当局の警戒によってこれが可能になったと説明した。

ブタレ氏はさらに、こうした渡航を個人の選択とみなす意見もあるが実態は異なると強調し、勧誘された若者たちは自分が置かれる危険を認識できないまま誘い込まれていると指摘した。同国の外国従軍法(Foreign Enlistment Act)は、海外での軍事的な関与を就労や研修と偽って行うことを認めていない。ブタレ氏は「外国からの雇用や研修の申し出を受け入れる前に、最大限の注意を払うよう強く求める」と若者たちに呼びかけた。

背景

ロシアは2022年のウクライナ侵攻開始以降、兵員不足を補うため国外からの人員確保を進めているとされ、アフリカや中南米、南アジアなど各地で、就労や留学、高額な報酬をうたう募集広告を通じて若者を勧誘する事例がたびたび報じられてきた。応募者は当初、建設業や軍需工場での作業員、あるいは軍の後方支援要員として雇用契約を結ぶよう案内されるが、渡航後にウクライナとの戦線近くでの任務を課されるケースがあると指摘されている。

ボツワナは南部アフリカの内陸国で、若年層の失業率の高さが指摘されており、こうした状況が海外からの好条件を装った勧誘に若者が応じやすい土壌になっているとみられる。ブタレ氏は、危険を知らせる注意喚起に対する一部の国民の反応に、政府として強い懸念を抱いていると述べている。

日本にとっての意味

日本の主要メディアでは、第三国の市民が偽装勧誘によってウクライナ戦線に送り込まれる実態は、あまり伝えられていないとみられる。しかし今回のボツワナの事例は、ロシア軍に加わる勧誘がアフリカの一般市民にまで及んでいることを具体的な数字で示すものだ。8人の阻止、22人の被害という数字は、この種の勧誘が散発的な事件ではなく、一定の規模で継続していることをうかがわせる。

ウクライナ戦争は日本国内では前線の戦況や外交交渉が中心に伝えられがちだが、こうした人的動員の裏側には、経済的に困窮した国の若者を標的にした国際的な募集網が存在するとみられる。日本人が直接この種の勧誘の対象になる可能性は低く、日本との接点は薄い。それでも、海外での就労や研修をうたう話が戦地への入り口になりうる以上、海外へ人を送り出す企業や学校、渡航する本人にとって、契約先の実体を確かめる必要を示す事例として知る価値がある。