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モネの庭園、記録的猛暑でナスタチウム全滅 来年に向け植え替えへ

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フランスのジヴェルニーにある画家クロード・モネの旧邸宅と庭園で、記録的な猛暑と乾燥により、庭を彩ってきたナスタチウム(キンレンカ)が枯死したことがわかった。運営側は来年の開花に向けて株を植え替える方針を明らかにした。フランスでは死者も出る記録的な熱波が続いており、著名な観光地の植栽にも被害が及んでいる。

何が起きたのか

France24が報じた映像で、庭師の副責任者レミ・ルクートル氏は、これほどの規模で熱による被害が出たのは初めてだと述べ、「非常に悲しい」と語った。庭園のメインの並木道沿いを彩っていた多色のナスタチウムは、株全体が強い日差しと高温、長引く乾燥にさらされて枯れてしまったという。

モネの家と庭園の広報担当者は、Hyperallergicへのメールで、ナスタチウムは植え替えが必要になるが、来年には再び開花する見込みだと説明した。担当者によると、庭園には夜間に地表近くへ自動で散水する仕組みが備わっており、さらに植物を密に植えることで水分の蒸発を抑える工夫もしてきたという。それでも今回の高温と乾燥はこうした対策を上回る規模だったとみられる。

背景

モネの庭園は、印象派を代表する画家クロード・モネが1883年から亡くなる1926年まで暮らし、自ら設計・手入れをした庭として知られる。睡蓮の池や色とりどりの花壇は、モネの代表作の題材にもなり、現在は一般公開され、世界中から観光客を集めている。植栽はモネが実際に選んだ品種や配色をできる限り再現する形で維持されているとされ、ナスタチウムもその一つだという。

フランスでは近年、夏の熱波が頻度・強度ともに増しており、今回の熱波は死者も出るほど深刻だったと報じられている。庭園側がこれまで導入してきた夜間自動散水や密植といった対策は、通常の乾燥や暑さには一定の効果があったとみられるが、今回のような記録的な高温には追いつかなかった。ヨーロッパでは近年、気温上昇に伴い植物の生育環境が急速に変化しているとの指摘があり、伝統的な品種構成を保ってきた歴史的庭園ほど、気候の変化に弱い面があるという見方もある。

日本にとっての意味

この出来事は、モネの庭というよく知られた文化財が、気候変動によって従来どおりの姿を保てなくなりつつある具体例として読める。長年同じ景観を維持することを前提にしてきた歴史的庭園の管理が、記録的な猛暑や乾燥によって見直しを迫られうるという点で、多くの庭園や史跡を抱える日本にとっても無縁の話ではないだろう。