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ウガンダ大統領の実子、国軍トップが2031年大統領選出馬を表明

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ウガンダの国軍トップ、ムホーズィ・カイネルガバ氏(52)が現地時間8月25日、SNS「X」への一連の投稿で、2031年の大統領選挙に出馬する意向を表明した。同氏はヨウェリ・ムセベニ大統領(81)の実子で、長年後継候補と目されてきた人物。父親を「ムゼー」(長老を意味する敬称)と呼び、その支援を得れば得票率90%で勝利できるとの見通しも示した。

何が起きたのか

カイネルガバ氏は「私は2031年、この国の最高の地位を目指して立候補する」と投稿し、全能の神の恵みによって勝利するとも記した。同氏は現在、政治圧力団体「ウガンダ愛国者連盟」を率いており、以前は2026年の大統領選への出馬を計画していたが、後に取りやめた経緯がある。

ムセベニ氏は1986年からウガンダを統治し、与党「国民抵抗運動(NRM)」を率いる。2026年1月の大統領選で7期目の当選を果たし、40年近い長期政権を更新したばかりだ。この選挙は政権と野党の対立が続く中で実施され、野党指導者ボビー・ワイン氏は身の危険を感じたとして2026年に入り米国へ渡った。別の有力野党指導者キザ・ベシゲ氏は2024年から拘束が続いており、反逆罪に問われている。

ムセベニ氏自身が2031年に再び出馬するかどうかは明らかになっていない。政府報道官のアラン・カスジャ氏はロイター通信の取材に対し、大統領とNRMが「その時が来れば」判断すると述べるにとどめた。カイネルガバ氏の今回の表明により、次期大統領選を前にウガンダの政治的な焦点は「継承問題」に移った形だ。

背景

ムセベニ氏は1986年に内戦を経て政権を握り、以後、憲法改正を重ねて任期制限や年齢制限を撤廃しながら大統領職にとどまってきた。今回7選を果たしたことで、在任期間はアフリカでも最長級となっている。こうした長期政権では、権力の移譲先として本人の親族が有力視される例がしばしば見られ、ウガンダでもカイネルガバ氏は国軍トップという要職に就きながら政治的な発言力を強めてきた。同氏はこれまでも国政への関心を示してきたとされ、今回の表明は唐突なものではなく、既定路線の延長という見方もできる。

一方で、ウガンダでは野党指導者が国外退避や訴追に追い込まれる状況が伝えられており、選挙を巡る競争環境については懸念が指摘されている。国軍トップが与党の後継候補として名乗りを上げるという構図は、軍と政権与党、そして大統領一族の結びつきの強さを改めて示すものだ。

日本にとっての意味

ウガンダは東アフリカの安全保障において存在感のある国だ。同国は近隣地域の治安維持や平和維持活動に軍を派遣してきたとされ、地域の安定に一定の役割を果たしてきたとの見方がある。その国軍の最高指揮官が、現職大統領の実子として次期大統領選への出馬を表明したという事実は、軍と政権の一体化がさらに進む可能性を示唆する。

日本企業や国際機関にとって、ウガンダは東アフリカでの事業展開や人道支援、平和構築の拠点となり得る国の一つであり、政権の継承をめぐる不透明さは、当地でのビジネス環境や地域の安全保障情勢を左右しうる。今後の動向は東アフリカ全体の安定にも影響しうる。ふだん報じられにくい国の政治動向であっても、こうした変化の兆しを早い段階で押さえておくことには意味がある。