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露、カリーニングラードへの定期便をセルビアの航空会社に認可

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ロシア運輸省は現地時間9月7日、セルビアの航空会社に対しロシア西部の飛び地カリーニングラードへの定期便運航を認めたと発表した。開始時期や具体的にどの航空会社が就航するかは明らかにされていない。欧州連合(EU)加盟国の航空会社がロシア領空の飛行を禁じられている中、非加盟国セルビアには例外的な航空路線が広がっている。

何が起きたのか

発表があったのはモスクワの現地時間7日。両国の航空当局が合意し、指定されたセルビアの航空会社がカリーニングラードへの定期便運航権を得た。就航時期や運航会社名は公表されていない。

カリーニングラードはリトアニアとベラルーシに挟まれロシア本土から地理的に切り離された飛び地で、NATO加盟国のリトアニアとポーランドと国境を接する。同地域は2022年以降、リトアニア領内の通過を巡る対立や軍事活動の活発化など、バルト海周辺の安全保障上の緊張の焦点になってきた。

セルビアは2022年のEUによる対露制裁後も、ロシアとの定期直行便を維持し続けてきた欧州で数少ない国の一つ。エア・セルビアはベオグラードとロシア各都市を結ぶ便を運航しており、EU域外からロシアと欧州をつなぐ重要な航空路線となっている。一方でEU加盟国の航空会社は現在、ロシア領空への乗り入れ・通過が一切できず、欧州航空安全機関(EASA)もロシア西部領空の一部での運航を避けるよう引き続き勧告している。

背景

2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受け、EUはロシアの航空会社によるEU領空飛行を禁止し、ロシア側もEU加盟国の航空会社によるロシア領空通過を禁じる報復措置を取った。以来、欧州とロシアを結ぶ直行便はほぼ姿を消し、多くの国際線が大きく迂回するルートを強いられている。

セルビアはEU加盟候補国でありながら、歴史的にロシアと友好関係を保ち、EUの対露制裁に同調してこなかった数少ない国だ。エア・セルビアの直行便継続はその象徴とされてきた。今回のカリーニングラード便解禁は、この例外的な関係がさらに一歩進んだ形だ。カリーニングラードはロシア軍のバルト艦隊司令部が置かれているとされ、対NATOの前哨拠点ともみなされている。そこへの新規航空路線の開設は、安全保障面でも注目される動きといえる。

日本にとっての意味

日本の航空会社も2022年のウクライナ侵攻後、安全上の理由からロシア上空の飛行を自主的に避けており、日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)の欧州便は中央アジアや北米経由の大回りルートを飛んでいる。燃料費の増加や飛行時間の延長という形で、この対立の影響は日本の航空会社と利用者にも及んでいる。

今回、EU非加盟のセルビアがロシアとの空路をむしろ拡大させた事実は、対露制裁が世界全体で足並みをそろえて機能しているわけではないことを示す一例といえる。日本のように制裁体制に一貫して加わってきた国からすると、こうした例外的な関係の存在は、制裁の実効性そのものを考える材料になる。今後、他の非同調国が同様に対露航空路線を拡大させれば、日本の航空会社が強いられている迂回飛行との対比はより鮮明になっていくとみられる。