ダイソン初の電動歯ブラシ「CameraJet」発表 フロス代わりのマウスウォッシュ噴射搭載
英テクノロジーブランドのダイソンが、同社初の歯ブラシ「Dyson CameraJet(ダイソン・カメラジェット)」を発表した。電動の歯磨きに加え、デンタルフロスの置き換えを狙ったマウスウォッシュ噴射機能を備え、歯磨き・フロス・洗口という口腔ケアの3工程を1台に統合した。
何が起きたのか
CameraJetの核になるのは、カメラで誘導するマウスウォッシュのジェット噴射だ。カメラが口の中を捉え、狙いを定めてマウスウォッシュを噴射することで、歯と歯の間の歯垢を取り除く。糸を使うフロスの代わりを、水流ならぬマウスウォッシュ流にやらせる発想だ。発表は現地時間9月1日で、米国での価格は500ドルとされる。
ダイソンのニアム・ターニー氏は、製品発表に合わせたDezeenのインタビューで、この歯ブラシは「何十年もほとんど変わってこなかった清掃の習慣」を更新することを狙ったものだと語っている。
背景
ダイソンは掃除機のサイクロン技術で知られ、羽根のない扇風機、ヘアドライヤー、空気清浄機、ヘッドホンなど、モーターと気流の技術を軸に製品分野を広げてきた。口腔ケアへの参入はその最新の一歩で、既存製品の改良ではなく「フロスの置き換え」という工程そのものの再設計を打ち出した点に同社らしさが表れている。
ただし、カメラ付きの歯ブラシやジェット水流による歯間清掃には先行製品もある。マウスウォッシュをカメラの誘導で噴射するという組み合わせが、実際の清掃効果でフロスにどこまで迫れるのかは、今後の検証を待つことになる。
日本にとっての意味
日本はダイソン製品の主要市場の一つで、この歯ブラシも日本の店頭に並ぶ可能性が高い。そして日本には、この製品が狙う「フロスをさぼる人」が多い。厚生労働省の令和4年歯科疾患実態調査によれば、デンタルフロスや歯間ブラシで歯間清掃をしている人は50.9%と半数にとどまり、特に男性は約4割、若年層ではさらに低い。歯間清掃は歯周病予防の要とされながら、習慣化の壁が高い工程だ。
「面倒な工程を機械にやらせる」というダイソンの答えが日本の洗面所に届いたとき、フロス使用率の低さという長年の課題に変化が起きるのか。価格や発売時期を含め、日本市場での展開が注目される。