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ガーナ・アクラの旧タイル倉庫、建築学校アフリカン・フューチャーズ研究所の本拠に

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ガーナの首都アクラで、タイルの倉庫だった建物が、建築学校アフリカン・フューチャーズ研究所の本拠に生まれ変わった。ガーナとスコットランドにルーツを持つ建築家レスリー・ロコ氏が2021年に設立した独立系の学校で、これまでは提携先や仮の場所で活動してきた。恒久的な拠点を持つのは初めてである。

何が起きたのか

建物はアクラのオス地区にある。設計はロコ氏がデザイナーのフレッド・スワート氏、建築家のパトリック・ジェンティレッツァ氏、パティ・アナホリー氏、ローレンス・ロード氏と手がけた。学校の研究と教育の場に加え、市民が集まれる文化の場を備える。研究所は、既存の商業建築に市民のための新しい役割を与え、講義、展示、ワークショップ、上映、集まりを通じて、活動をアクラの日常と直接つなぐ場にしたいとしている。ありきたりの施設ではなく、文化活動の枠組みとして受け止めてほしいという。

倉庫は、地元の言い伝えでは1950年代末か60年代初めに建てられたとされる。外壁などの外回りは残して修復し、屋根に天窓を加え、壁の開口を整理した。中心には、講義室やスタジオ、映画館、工房、展示室として使い分けられる多目的の「アーバン・ルーム」を置いた。床と、建物の端から端まで延びる壁には版築(土を突き固める工法)を使い、亜麻仁油で仕上げた。ほかにも地元産のれんが、石粉、硬い木材、金物、プレキャストのコンクリートを用い、倉庫の工業的な趣に合わせている。

背景

ロコ氏は2024年、アフリカ人女性として初めて英国王立建築家協会(RIBA)のロイヤル・ゴールド・メダルを受け、同じ年に米誌タイムの「最も影響力のある100人」にも選ばれた。2025年には研究所とともに教育プログラム「ノマディック・アフリカン・スタジオ」を始めており、新しい本拠でも続ける。

日本にとっての意味

ロコ氏が率いた国際展には、日本も参加している。国際交流基金によると、同氏は2023年5月20日から11月26日まで開かれた第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターで、全体テーマは「未来の実験室」だった。

この回の日本館は、建築家の大西麻貴氏らがキュレーションを担い、「愛される建築を目指して」をテーマにした。建築を単体の建物としてではなく、刻まれた記憶や物語、そこで営まれた活動を含めて捉える。吉阪隆正が設計した日本館そのものを「生き物」として育て、手入れすることも展示の構想に含めていた。ロコ氏の学校が古い倉庫を壊さずに受け継ぎ、街の人が集まる場に変えたのも、同じ方向を向いている。