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スコットランドの小島、住民主導の発掘で中世修道院跡発見

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スコットランド沿岸にある小さな島で、住民主導の発掘調査によって中世の修道院跡が見つかった。米誌スミソニアン・マガジンが報じた。同誌によれば、この遺跡は「小さな島の教会にとどまらない」もので、国際的に重要だと評価されている。

何が起きたのか

住民主導で行われた発掘調査で、6世紀に初期キリスト教の聖人が築いたとされる修道院の跡が確認された。報道によれば、この集落は単なる離島の教会ではなく、ブリテン島のキリスト教化において、これまで考えられていたより大きな役割を担っていた可能性があるという。

背景

イギリスで行われる発掘調査は、道路や住宅などの開発工事に先立つ商業考古学が多くを占める。英国の考古学事業者団体FAMEによれば、イングランドでは2007年までに考古学プロジェクトの93%が開発に伴うものになった。費用は事業者が負担し、調査の目的も記録を残すことに重点が置かれることが多い。学術的な問いそのものを目的にした発掘は、開発に紐づかないため公的な予算が付きにくく、実施例は限られるとみられる。

6世紀ごろのブリテン諸島では、アイルランドなどから渡った修道士らが各地に修道院を築き、キリスト教を広めていったとされる。スコットランド沖の島に残る修道院遺跡の中には、こうした布教活動の拠点として重要な役割を果たした例があるとされ、今回の発見もそうした文脈で注目されている可能性がある。

今回の調査が住民主導の体制で実現した点も特徴的だ。

日本にとっての意味

日本でも発掘調査の大半は開発に伴うものだ。文化庁の統計では、令和6年度に受け付けられた発掘調査7,016件のうち、土木工事等に伴う調査が6,684件(95.3%)を占める。これらは、費用を原則として開発事業者が負担する「記録保存」の調査にあたる。一方、大学等が行う学術研究目的の調査は157件(2.2%)にとどまる。

この狭い枠の外にある「問いのための調査」に資金を付ける経路として、クラウドファンディングが使われた例がある。奈良市教育委員会の職員が個人の立場で佐紀古墳群の調査費を募り、340人から504万4000円を集めて、宮内庁などの管理で立ち入れない陵墓の様子を調べる航空レーザー測量を実現した。担い手が住民か個人の研究者かという違いはあるが、開発事業者以外が調査を動かしたという点では通じるところがある。