ECDC週報にエボラの項目、日本はコンゴの7州滞在者を健康監視
欧州疾病予防管理センター(ECDC)が現地時間10月9日に公表した週報は、現地の10月3日から9日の1週間を対象に、各地の感染症の動きをまとめたものだ。「原因不明の肺炎」やエボラ出血熱も項目に入っている。
何が起きたのか
この週報はECDCが毎週出している感染症脅威報告(CDTR)で、担当者が各地の感染症の状況を一覧できるようにしたものだ。呼吸器ウイルスやデング熱、麻疹など複数の項目が並ぶ中、「原因不明の肺炎」も扱われている。
同じ号ではエボラ出血熱についても項目が立っている。公表された概要から分かるのはそこまでで、どの地域を対象にした評価なのかは読み取れない。
背景
ECDCの週報は、国境を越えて広がりうる感染症の状況を欧州の公衆衛生当局や医療関係者が把握するための定期報告だ。流行が起きている国の中でも、どの州まで感染が広がっているかを区切って示す運用は、対応の優先度や渡航者への注意喚起の範囲を決める材料になるとみられる。
コンゴ民主共和国では過去にも繰り返しエボラ出血熱の流行が確認されてきた。世界保健機関(WHO)は現地時間2026年5月17日、コンゴ民主共和国とウガンダでの流行が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)に該当すると決定している。
日本にとっての意味
厚生労働省の検疫所は、コンゴ民主共和国の中でも州単位で区切って対応を変えている。令和8年9月16日付けの事務連絡は、到着前21日以内にイツリ、北キブ、南キブ、オー=ウエレ、チョポ、バ=ズエレ、南ウバンギの7州に滞在していた人を、患者の体液等への接触歴があるとみなし、検疫法に基づく21日間の健康監視の対象とすると定めている。同じコンゴ民主共和国でも、この7州以外の滞在で接触歴がなければ、健康カードを渡すだけで済む。
この州リストは2026年5月17日の運用開始から何度も書き換えられており、直近の追加は9月16日の南ウバンギ州だ。州単位の線引きが動けば、同じ国に滞在していても入国時の検疫で健康監視の対象になるかどうかが切り替わる。