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保存潜水艦の修復中に発見、東シナ海で沈んだ姉妹艦の部品か

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米国で博物館船として保存されている第二次世界大戦時の潜水艦「シルバーサイズ」の修復作業中に、姉妹艦「トリガー」向けに用意されたとみられる部品が見つかった。トリガーは現地時間1945年3月28日、東シナ海で日本軍の攻撃を受けて沈没しており、専門家はこの部品がトリガーの遺物として現存する唯一のものである可能性があるとみている。

何が起きたのか

シルバーサイズは現在、ウィスコンシン州スタージョンベイで350万ドル規模の保存修復プロジェクトの対象となっており、鋼製船体の修復や外来種のゼブラガイの除去、塗装のやり直しなどが進められている。この作業を請け負うフィンカンティエリ・ベイ・シップビルディング社の作業員が、船体の一部から「TRIGGER L-792-228」という刻印の入った金属部品を発見した。これはバラストタンクの海水の出し入れに使う「フラッドバルブ(flood valve、注水弁)」と呼ばれる部品で、本来はシルバーサイズではなくトリガーに取り付けられるはずのものだったとみられる。刻印には「スターボード側(右舷)」用と記されていたが、実際に見つかったのはシルバーサイズの左舷側だったという。なぜこの部品がシルバーサイズに使われたのかは、はっきりした記録が残っていない。博物館の船体キュレーター、スコット・ハーディン氏はこの発見をフェイスブックで報告し、「これまでで一番の発見」「トリガーの部品として現存する唯一のものかもしれない」と述べた。博物館側は今後、この弁を取り外して保存する方針という。

背景

シルバーサイズとトリガーは、カリフォルニア州のメア・アイランド海軍造船所でほぼ同時期に建造された姉妹艦だった。トリガーは現地時間1942年1月30日、日本軍による真珠湾攻撃から2カ月足らずで就役し、敵艦船27隻を撃沈、13隻を損傷させるなど戦果を挙げ、11個の従軍星章と大統領部隊感状を受けた。現地時間1945年3月28日、12回目の哨戒任務中に東シナ海で日本軍の航空機と艦艇による約2時間に及ぶ攻撃を受けたとみられ、乗員89人とともに沈没した。近くにいたシルバーサイズを含む米潜水艦4隻が、この攻撃の音を探知していたと記録されている。トリガーの最後の艦長デイビッド・コノル氏の息子リック・コノル氏は、同じ造船所で建造中だった両艦の間で部品の融通がしばしば行われており、それが今回見つかった弁の由来ではないかとの見方を示している。シルバーサイズも23隻以上の敵艦船を撃沈した戦歴を持ち、1987年からはミシガン州マスキーゴンで博物館船として一般公開されてきた。

日本にとっての意味

今回見つかった部品自体は米国の博物館船の修復現場での発見だが、それが指し示す出来事は日本の戦時史と直接つながっている。トリガーが最後を迎えたのは日本近海の東シナ海であり、日本軍の航空機と艦艇による攻撃を受けて沈んだとみられている。今回は、遠く離れた保存艦の修復という地味な作業がきっかけで、80年前に日本近海で起きた戦闘が改めて注目された形だ。日本の読者にとっても、身近な海域がかつて太平洋戦争の戦場であり、その痕跡が今なお海外の博物館や史料の中で発見され続けているという事実は、戦争の記憶がどのように継承され、検証され続けているかを知る手がかりになる。