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ザンビア野党党首、反逆罪容疑で拘束 大統領選後の混乱続く

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ザンビアの野党党首ブライアン・ムンドゥビレ氏と副大統領候補だったマケビ・ズル氏が、反逆罪の疑いで警察に拘束された。警察によると、拘束は現地時間8月27日木曜のことだという。ムンドゥビレ氏は国家安全保障上の脅威に関する呼び出しを受けて以降、約2週間身を隠していたが、その後警察に出頭したとみられる。

何が起きたのか

ムンドゥビレ氏は55歳の弁護士で、8月13日(現地時間)にザンビアで行われた大統領選挙で次点となった人物だ。公式結果によると、現職のハカインデ・ヒチレマ氏が得票率60%で再選を果たし、ムンドゥビレ氏は38%だった。

ムンドゥビレ氏は投票翌日の現地8月14日、警察が自宅を家宅捜索したのを受け、国際人権団体の施設に避難していた。この際の作戦では元閣僚のムトトウェ・カフワヤ氏が銃撃を受けて死亡し、11人が逮捕された。警察は逮捕者らが反乱や民兵活動に関与していたと主張しているが、ムンドゥビレ氏はこの主張を「捏造だ」と否定していた。

ムンドゥビレ氏は選挙結果を法廷で争う考えを示していたが、異議申し立ての最終期限だった現地の8月24日月曜、ザンビアは「治安上の理由」を挙げて司法機関全体を閉鎖した。国際NGOヒューマン・ライツ・ウォッチはこの閉鎖について信頼できる説明がないとしたうえで、「ザンビアにおける法の運用、透明性、適正手続きへの打撃だ」と批判した。

憲法裁判所は現地の8月25日火曜、選挙結果に異議を申し立てる訴えは受理していないと発表し、ヒチレマ氏の就任への道を開いた。ただしムンバ・マリラ首席裁判官は、一般市民から自身の私用メールアドレス宛てに申し立てが届いていたことを明らかにし、「極めて異例」としながらも憲法裁判所に審理を委ねたと述べた。

背景

ザンビアは南部アフリカの内陸国で、銅の産出量でアフリカ有数の資源国として知られる。現職のヒチレマ大統領は前回の選挙で当時の政権を破って就任し、経済改革路線を掲げてきた。今回の選挙をめぐっては、ムンドゥビレ氏が結果を法廷で争う姿勢を示し、対立が続いていた。

選挙結果に異議を申し立てる期限の当日に司法機関そのものが閉鎖されるという展開は異例で、法的な異議申し立ての道そのものを塞ぐ狙いがあったのではないかという指摘がある。国連も選挙後、野党関係者に対する恣意的な拘束をやめるよう呼びかけていた。反逆罪という重い容疑が、選挙結果を争おうとしていた次点候補に向けられた形となっており、政権側による野党封じ込めの一環だという見方もある。

日本にとっての意味

ザンビアのような小国の政局は、日本の主要メディアでは大きく報じられることが少ない。しかし係争中の大統領選挙のさなかに司法機関が閉鎖され、次点候補が反逆罪で拘束されるという展開は、選挙で選ばれた政権が制度そのものを使って異議申し立てを封じる、民主主義の後退の典型的な事例として読める。こうした手法は近年、複数のアフリカ諸国で見られ、選挙後の政情不安がそのまま資源開発や投資環境のリスクに直結する。

ザンビアは銅の主要産出国であり、銅は電気自動車や再生可能エネルギー関連の需要拡大で世界的に重要性を増している鉱物だ。日本の商社や資源関連企業もアフリカの銅資源に関心を寄せており、政情不安が長期化すれば投資判断やサプライチェーンの評価にも影響しうる。また、選挙後の強権的な対応が常態化する国が増えれば、日本が援助や投資を通じて関係を築くアフリカ諸国全体の政治リスク評価にも波及する。遠い国の政局ニュースに見えても、資源外交やアフリカ政策を考えるうえでの材料の一つになる。