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ニジェールで軍内部の一部が大統領府突入試みる、衛兵が阻止

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ニジェールの首都ニアメで現地時間29日、軍の内部から出た武装勢力が大統領府への突入を試みたが、大統領警護隊に阻止された。治安当局者がAFP通信に明らかにした。大統領府周辺では銃撃が続いているとみられ、国営テレビは1時間以上にわたって放送を中断していた。速報段階の情報であり、事実関係は今後の続報で変わる可能性がある。

何が起きたのか

前夜から、大統領府付近や、大規模な軍事基地がある空港周辺など市内複数の地区で、激しい銃声が聞こえたと住民から報告されていた。治安当局者によると、「軍内部から出た反乱分子」がニアメの大統領府に侵入しようとしたが、警護にあたる大統領警護隊がこれを退けた。国営テレビは放送を1時間以上中断した後、現地時間の午前10時ごろ、日本時間では29日午後6時ごろに放送を再開した。大統領府では銃撃が今なお続いているとの情報がある。

背景

ニジェールでは2023年7月、当時のバズム大統領が大統領警護隊によるクーデターで拘束され、警護隊長だったチアニ将軍を元首とする軍事政権が発足した。以来、フランス軍の撤退や欧米との関係悪化、ロシアへの接近が指摘され、隣国マリ、ブルキナファソの軍事政権と歩調を合わせてきた経緯がある。今回の事案は、その軍事政権の内部でさらに一部勢力が実力行使に出た可能性を示す出来事とみられる。ニアメの空港では今年6月にも、兵士11人が殺害される襲撃事件が起きている。現時点では事件の全容や関与した勢力の規模、政権側の対応は明らかになっていない。

日本にとっての意味

ニジェールは、日本が初めて「自主開発ウラン」の輸入を実現した相手国である。日本の電力会社や鉱山会社など30社超が1970年に設立した海外ウラン資源開発(OURD)は、同国のアクータ鉱山を運営するコミナック社に25%を出資し、1978年から日本向けのウラン供給を担った。鉱山は資源の枯渇などで2021年に閉山し、直接の資源関係はすでに細っているが、ニジェールが長く日本の原子力燃料の供給元だったという経緯は、この国の政情を対岸の出来事と切り離せない理由の一つだ。

2023年のクーデター以降、ニジェールを含むサヘル地域では軍事政権が連鎖し、欧米との関係悪化とロシア接近が続いてきた。今回のように軍政の内部からさらに武力行使の動きが出る状況は、地域の不安定化が新たな段階に入りつつある可能性を示す。ウランをはじめとする資源の供給網や、周辺国で活動する国際機関・援助関係者の安全に関わる動きとして、続報を追う価値がある。