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コロンビア、イランと国交断絶 テロ・麻薬組織関与を理由に

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コロンビア政府は現地時間9月24日、イランとの外交関係を断絶したと発表した。断交は現地の9月19日付で、理由として、テロ組織や麻薬テロ組織との関係、ホルムズ海峡の封鎖、国際原子力機関(IAEA)の査察妨害などを挙げた。2026年8月に就任したデラエスプリエジャ大統領の下、対イスラエル関係の修復に続く措置となる。

何が起きたのか

コロンビア外務省が声明で挙げた断交の根拠は、大きく三つに分かれる。一つ目は安全保障上の懸念で、国際的なテロ組織や麻薬テロ組織との関係が疑われていることを指す。二つ目はイランの中東での振る舞いで、声明は紛争に関与していない国への攻撃、ホルムズ海峡の封鎖、核計画の規模をめぐるIAEAの検証作業の妨害を並べた。三つ目は人権侵害だ。外務省は「これらの事実により、コロンビアのイラン・イスラム共和国政府への信頼は損なわれた」と述べた。

8月に就任したアベラルド・デラエスプリエジャ大統領は、同盟関係の組み替えを進めてきた。前任のグスタボ・ペトロ氏がガザでの「ジェノサイド」を厳しく批判し、対イスラエル関係を冷え込ませていたのに対し、デラエスプリエジャ氏はイスラエルとの関係修復を急いだ。今回の対イラン断交は、その流れの延長線上にある。

背景

IAEAはイランの核活動の平和利用を検証する国際機関で、核合意や安保理決議のたびにイランの査察受け入れ姿勢が国際社会の信頼の指標になってきた。ホルムズ海峡は中東の原油が世界に運ばれる際の主要な航路で、封鎖や緊張は各国のエネルギー安全保障に直結するといわれる。コロンビア自身はホルムズ海峡の原油輸送にほとんど利害を持たないとみられるが、それでも断交理由の一つに挙げた点は、この措置が実利というより外交的なメッセージの発信を狙ったものであることを示しているといえる。

中南米では近年、左派政権と右派政権の交代に伴い、パレスチナ・イスラエルをめぐる立場が大きく揺れ動く国が目立つ。ペトロ政権は2024年5月、ガザでの軍事行動を「ジェノサイド」と呼んでイスラエルとの外交関係を断絶しており、政権交代でその路線が覆された形となる。イランとの断交も、こうした対中東政策の総入れ替えの一環と位置付けられる。

日本にとっての意味

日本もイランの核活動やIAEA査察、ホルムズ海峡封鎖のリスクという同じ事情に向き合っているが、対応は対照的だ。

日本は2025年9月29日、国連安保理決議の再適用を受けて外国為替及び外国貿易法に基づき、核活動に関与する78団体43個人の資産凍結などの制裁措置を実施した。その一方で首脳同士の電話回線は閉じていない。高市首相は2026年4月8日から8月12日までにペゼシュキアン大統領と4回電話会談し、ホルムズ海峡での「追加的な費用のない形で自由で安全な航行」の確保と、イランで拘束後に保釈された邦人1人の問題の早期解決を直接求めてきた。

日本の原油はホルムズ海峡への依存度が93.0%に上る。断交すれば、交渉の窓口そのものを失うことになる。制裁と対話を併用する日本の姿勢は、断交という手段に踏み切ったコロンビアとは異なる選択といえる。