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ゲントのデザイン美術館、建設廃材の白レンガで6階建てを増築 ベルギー最大のデザイン美術館に

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ベルギーのデザイン美術館ゲントが改修を終えた。ロンドンの建築事務所カーモディ・グロークと、地元のアタマ、レストの3社が手がけた。歴史ある3つの棟を修復して中庭を整え、白いレンガで覆った6階建ての増築棟を加えた。一般公開の再開は現地の10月3日で、新しいコレクションと開館記念展を用意した。

何が起きたのか

増築棟は2200平方メートルで、全体の床面積は8600平方メートル、うち展示室は3700平方メートルになる。ベルギーで最大のデザイン美術館だという。歴史ある正面外壁の一部の裏に入り込むように建ち、旧棟の一つと並んで中庭を囲む。

構造は木造で、館内でも木の骨組みを見せている。1階には受付と店があり、現場で出た廃材でつくった太い土の柱の脇の階段から中庭へ上がる。1階には展示室と講堂も入り、中ほどの階は教育用の部屋、最上階は大きな窓から街を見渡すイベント空間になる。地下には作品を取り扱う区画がある。設計者のケビン・カーモディ氏は、敷地の変わった形に合わせた部屋は「階ごとに違う体験になる」と話す。旧棟の大きな展示室は小さな部屋に分けた。

背景

設計チームによれば、館の空間はこれまでばらばらだった。共同創業者のカーモディ氏は、新しい棟が古い3棟を物理的に結んで行き来しやすくし、4棟全体を中庭に向けて組み直すと説明する。設計者たちは増築を、見学の順路をひと回りにつなぐ「敷地の最後のピース」と呼ぶ。

傾斜のある輪郭は、ゲントの伝統的な切妻の家にならった。外壁のレンガは、隣の歴史的建物ホテル・デ・コニンクの寸法に合わせ、地元の建設廃材を原料に、エネルギーの少ない石灰による硬化でつくった。循環経済を専門とするローカル・ワークス・スタジオと建材メーカーのBCマテリアルズが開発し、ベルギーの一般的な粘土レンガに比べてつくるまでに排出される炭素は3分の1にとどまるとされる。正面の大きな入口には、アントワープのアンフォールドが3Dプリントでつくったアルミの扉が付く。

日本にとっての意味

日本も建設廃材の大半を再び資源にしている。国土交通省の建設リサイクル推進計画2020によると、コンクリート塊の再資源化率は2018年度に99.3%だった。ただ、行き先はほぼ一つに偏る。同省の建設リサイクル推進施策検討小委員会の資料(2024年3月)によれば、コンクリート塊の約94%は道路の下地に使う再生クラッシャランになる。コンクリートの骨材に戻す使い方は「現状ほとんど無く」、一部の大都市圏では再生クラッシャランの在庫が積み上がっているという声もある。

同省は、廃材を元の建設資材に戻す「水平リサイクル」を、リサイクルの「質」を上げる方向として検討している。ゲントの増築棟では、廃材が地面の下ではなく、建物の顔である外壁になった。