気候・災害

アマゾン僻地に太陽光発電、ディーゼル代替と干ばつ対策に

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ブラジル・アマゾン川流域の遠隔集落で、独立型の太陽光発電(オフグリッド)の普及が進んでいる。これまで高価で環境負荷の大きいディーゼル発電機に頼ってきた集落が太陽光へ切り替え、干ばつ時の給水にも対応できるようにしている。アマゾン地域のオフグリッドの発電システムは、2026年までに10万基を超えたという。

何が起きたのか

ブラジル北部パラ州サンタレン近郊の集落ノバ・ソシエダーデでは、2024年の歴史的な大干ばつの際、住民が水を求めて最大20キロメートルを歩いていた。いま同集落では太陽光パネルが給水用のポンプを動かし、36世帯に清潔な水を届けている。

各家庭に設置された太陽光システムは照明や携帯電話の充電にも使われ、ほかの集落では学校や診療所、地元の商店の電力としても活用されているという。パラ州の先住民アラピウン族に属するフェリピ・アラピウンス氏は、寄付された太陽光パネルを自宅の屋根に設置した一人だ。

ブラジルの非営利団体エネルギー・環境研究所(IEMA)の研究者ファビオ・ガウジノ・ドス・サントス氏によると、アマゾンの遠隔地に設置されたオフグリッドのシステムは2020年の105基から増え、2026年には10万基を超えた。そのほぼすべてが太陽光だという。普及を後押しする人たちは、再生可能エネルギーが先住民や伝統的な共同体の暮らしを強め、気候変動への耐性を高め、熱帯雨林の保護にもつながりうると指摘している。

背景

アマゾン川流域には電力網が届かない集落が多く、これまで発電用の軽油(ディーゼル)を船で運び込んで発電機を動かすのが一般的だった。燃料の運搬コストは高く、排ガスによる大気汚染や二酸化炭素の排出も避けられない。

2023年から2024年にかけてアマゾン地域は記録的な干ばつに見舞われ、エルニーニョ(太平洋の海水温が上昇し世界の気象に影響を及ぼす現象)が一因と指摘されている。

今回報じられた太陽光の導入は、この干ばつを教訓に、燃料の外部依存を減らしながら給水設備を維持する取り組みの一環だ。

日本にとっての意味

日本の離島でも、水道水そのものが発電と結びついている例がある。沖縄県企業局の南大東浄水場は海水を逆浸透膜(RO膜)で淡水化して水道用水を作っているが、島の電気は沖縄本島の電力網とつながっておらず、沖縄電力南大東電業所が重油を燃料とする内燃力発電でまかなっている。

水が電気に支えられ、その電気が外から運ばれてくる燃料に支えられる構造は、アマゾンの集落が電力をディーゼル発電機の燃料に頼ってきた構図と重なる。沖縄電力は、離島は燃料費や輸送費がかさんで離島電気事業の収支が不均衡だとしており、南大東島など4離島に計7基の可倒式風力発電を導入し、重油への依存を減らそうとしている。

さらに渇水や淡水化装置の不具合に備え、沖縄県は可搬型の海水淡水化装置を用意し、過去には実際に貸し出して給水を支えた実績もある。