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独SPD共同代表バス氏が労働相辞任を表明、連立内批判が影響

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ドイツの連立政権で労働・社会相を務める社会民主党(SPD)共同代表のベルベル・バス氏が、現地時間10月12日(月曜)、閣僚辞任の意向を表明するとともに党共同代表を即時に退くと発表した。義理の娘を亡くした後、連立相手からの批判が強まったことを理由に挙げている。閣僚辞任は首相の承認を待つ段階だが、党共同代表の職はすでに退いた。

何が起きたのか

バス氏は現地時間12日、党員向けの声明で、副総理のラルス・クリングバイル氏にSPD共同代表を即時に退くと伝えたことを明らかにした。同時にフリードリヒ・メルツ首相に対し、労働・社会相の職を解くよう求めた。

声明では義理の娘を亡くしたことに触れ、喪に服す時間が必要だと説明した。その上で、「連立相手の側からも」自身への攻撃が強まっていると述べている。

バス氏は9月下旬にも、家族の事情で公の場への出席を見合わせていた。今回の表明は、党指導部と内閣の両方から主要人物が同時に抜ける形になる。

背景

バス氏(58)は2021年から2025年3月までドイツ連邦議会(ブンデスターク)の議長を務め、2025年にクリングバイル氏とともにSPD共同代表に選ばれた。同年5月以降は労働・社会相として、保守のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)とSPDによる連立政権に加わっていた。

SPDはクリングバイル氏とバス氏の共同代表制をとり、バス氏は党運営と行政の両方の責任を負う立場にあった。

ここ数か月、CDU/CSU側からは社会保障改革のペースを理由にバス氏への批判が出ており、連立相手の内部から辞任を求める声もあったという。

日本にとっての意味

同じ構造は2010年の日本でも見られた。社民党党首の福島瑞穂氏は閣僚を兼ねており、辺野古移設をめぐる文書に署名できないとして、鳩山由紀夫首相から罷免された。

罷免の2日後、社民党は連立離脱を決めている。首相が用いたのは、憲法68条2項が定める内閣総理大臣の任意の罷免権である。

いまの自民・維新連立では、党首級の位置づけが異なる。維新代表の吉村洋文氏は大阪府知事を務めており、共同代表の藤田文武氏も閣僚名簿にはない。維新から入閣しているのは中司宏氏1人で、連立合意の履行は両党による実務者協議体が担う仕組みになっている。党首が閣僚を兼ねない体制は、対立が個人への罷免・辞任圧力に直結する展開を避けやすい面があるとみられる。