フィリピンのカンラオン火山、噴火続く GDACSがオレンジ警報
フィリピン中部ネグロス島のカンラオン火山で噴火が続いている。国連と欧州委員会が運営する災害警報機関GDACS(Global Disaster Alert and Coordination System)は、日本時間10月10日午後に「オレンジ」の警報を出した。地域の航空路火山灰情報センター(VAAC)は、同山が噴煙を上げ続けていると伝えている。
何が起きたのか
GDACSによると、カンラオン火山は現在も火山灰を含む噴煙を放出している。GDACSはこの噴火について、噴火の規模と周辺の人口、その地域の対応能力をもとに「中程度の人道的影響がありうる」として「オレンジ」の警報を出した。地域を担当するVAACは、航空機が火山灰を避けて飛行できるよう火山活動を監視し、情報を発表する機関である。
GDACSは、この情報があくまで目安であり、意思決定には他の情報源と合わせて確認する必要があると注記している。噴火による被害の有無については、今回のGDACSの発表には具体的な記載がない。
背景
GDACSは、大規模な災害が突発的に起きた直後の初動対応を各国の災害対応機関が調整しやすくするため、国連と欧州委員会が共同で運営する枠組みである。地震や台風、火山噴火などについて、影響の大きさに応じた色分けの警報を出しており、今回の「オレンジ」もその一つである。
火山灰は上空を飛ぶ航空機のエンジンに入り込むと故障の原因になりかねないため、世界の空域は複数のVAACが分担して監視している。各VAACは担当地域内の火山観測機関から情報を受け取り、航空会社向けに火山灰の広がりを知らせる情報を発表する仕組みになっている。カンラオン火山は過去にも繰り返し噴火しており、今回も同様の活動の一環とみられる。
日本にとっての意味
今回のカンラオン火山を担当するVAACは、実は気象庁である。気象庁は1993年に東京VAACに指定された。東アジアから北西太平洋にかけての空域を担当し、フィリピン火山地震研究所から火山活動の情報を受けて航空路火山灰情報を発表している。気象庁の発表一覧には、カンラオンについて日本時間10月10日昼から12日朝にかけて10本の火山灰情報が並んでいる。日本は噴火の影響を受ける側ではなく、警報を出す側として関わっている。