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世界のマングローブ林、40年間で純増 回復はまだら模様

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衛星データをもとにしたマングローブ林の国際的な調査で、世界全体の面積が1985年から2025年までの40年間で477平方キロ純増したことが分かった。長年続いた減少傾向からの転換点とみられる。ただし国や地域による差が大きく、回復は一様ではない。

何が起きたのか

NGO連合「グローバル・マングローブ・アライアンス(Global Mangrove Alliance)」の地図作成事業「グローバル・マングローブ・ウォッチ(GMW)」は2026年7月、衛星画像をもとにマングローブ林の変化を示す最新のデータを公表した。108か国を対象に、解像度10メートルの衛星画像と機械学習で1985年から2025年までの40年間の変化を追跡したもので、GMWの更新としては最も長い期間を扱ったものだという。

純増477平方キロは、40年間で0.3%の増加に相当する。保護の強化と再生の取り組みが主な要因とされる。

増加が目立ったのはインドで、40年間で1180平方キロ増えた。オーストラリア、パキスタン、セネガル、フィリピンも増加が大きかった国に挙げられている。一方、インドネシアは世界のマングローブ林の5分の1を抱えながら2043平方キロ減って世界最大の純減となり、ミャンマー、マレーシア、ナイジェリア、キューバも純減となった。インドネシアでは2010年以降、減少のペースが緩み、2015年以降は増加が大きい国の一つに転じているという。

背景

マングローブ林は塩分に耐える沿岸の樹木・低木の集まりで、二酸化炭素の貯留、数千種の生物の生息地の提供、高潮や浸食からの防護という役割を持つ。密に張った根はサンゴ礁にも恩恵をもたらし、泥や汚染物質をろ過して沿岸の水質を保つ働きもある。

世界的な減少の主な要因は、農業・養殖・都市開発のための転用と汚染、木材や木炭の過剰な採取とされる。ナイジェリアではギニア湾沿岸に世界のマングローブ林の5〜7%があるとされるが、原油の流出や浸食で大きく失われ、洪水や浸食に弱くなった地域があるという。現地のNGO関係者は「マングローブ林が消えると、地域社会は浸食や洪水、海面上昇に対する自然の防壁を失う」と話している。

専門家は、地域主導の再生に加え、企業の責任追及や既存の保護法の執行強化が効果を上げるとみている。

日本にとっての意味

日本では鹿児島県と沖縄県の沿岸にのみマングローブ林が分布する。沖縄県のまとめによると、1977年から1993〜2001年にかけて県全体で103.4ヘクタール増え、那覇市の漫湖では1.1ヘクタールから12.7ヘクタールへと11.6ヘクタール増えた。この増加は1980年代から1998年までの5回の市民植樹と、上流の土地開発に伴う土砂流入が重なった結果とされる。

ところが漫湖はラムサール条約に登録された泥干潟で、渡り鳥の重要な中継地だった。メヒルギ林が干潟を覆ったことは鳥類の飛来数が減った一因とされ、環境省は2007〜2011年度にのべ76,142.3平方メートルを伐採、その後も稚樹を抜く作業を続けている。漫湖の経緯は、面積の純増を成果とみなす前に、それが干潟としての機能を損なっていないかを問う必要があることを示している。